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普天間基地の返還が遅れたら、沖縄鉄軌道のルートはどうなるの?


沖縄本島を那覇から名護まで縦に貫く「沖縄鉄軌道」沖縄本線

いよいよ、ルート選定委員会の件への提案ルートも「C派生案」へと一本化されて具体化に向けて動き出しました。

那覇からうるま具志川駅までは、一部を高架で通過しますがそのほとんどは、景色を見る事のできない地下を利用する事になります。

地上部分を通過する箇所が北谷駅周辺と普天間基地(普天間飛行場)内で予定されていますが、普天間基地は予定されていた移設作業が遅れておりまだまだ全面返還の目途が立っておりません。

C派生案の工期は、約15年で予定されていますが、それまでに普天間基地の返還が為されるのかは疑問です。

では、普天間基地の返還が遅れた場合、最悪は返還が為されなかった場合には沖縄鉄軌道のルートはどうなるのでしょうか?

まさか沖縄鉄軌道の建設構想自体が白紙に?

そんな不安もささやかれていますが、普天間基地の返還されなかった場合でも、いくつかの代替案が考えられます。

もちろん、沖縄本島中南部の拠点として、那覇に次ぐ沖縄副都心として普天間基地跡地の再開発と絡めた「普天間駅」の設置とルートの建設が望ましいのですが、「もしも」の普天間基地返還の遅れの備えて、代替案の検討されなければなりません。

では普天間基地内ルートの代替としてどのようなルートが考えられるのでしょうか。

3つの代替ルートから沖縄鉄軌道普天間基地代替ルートを考えます。

 

沖縄鉄軌道の普天間基地内ルートの3つの代替ルート

沖縄鉄軌道のルート決定委員会の決定したルート案はC派生案に決まりましたが、浦添地区の通過は、「58号線ルート」なのか「30号線ルート」なのかの別までの正式発表はまだ出ていません。

 

利用者数や黒字転換年数から見ても「C派生案:国道330号線」ルートで決定したのだと思われるので、330号線ルートを前提に考えます。

 

国道58号線ルート

浦添地区が58号線を通過するのであれば、宜野湾市ももちろん58号線の通過で間違いない事でしょう。

しかし浦添市部分が330号線の通過で、宜野湾市の部分は普天間基地返還遅れで58号線の地下を利用するのであれば、浦添バイパス伊祖トンネルを抜けたあたりから牧港・宇地泊方面に向けて大きくカーブを切る事になるでしょう。

となると「普天間駅」事態が無くなるので「大謝名駅」か「大山駅」が代わりに設置されることになりそうです。

 

国道330号線ルート

浦添地区が330号線で、宜野湾市の普天間基地返還遅れで330号線の地下を利用するのであれば、そのまま浦添バイパスを直進する事になります。

浦添バイパスを北上すれば、宜野湾市の我如古交差点を通過し、普天間交差点まで330号線をそのまま北上します。

直進を続けるルートの地下を利用すれば、330号線ルートが出来上がります。

特に問題の無いルートのように思われますが330号線自体は片側2車線・両側で4車線の歩道幅も小さく右折帯や中央分離帯さえもないギッチギチの狭い渋滞の多い道路。

ここに15年もの間鉄道工事が行われれば、さらなる渋滞が考えられます。また宜野湾市の発展と再開発を考えればこの狭苦しい国道330号線を利用するのはオススメできるルートではありません。

 

宜野湾市道11号線ルート

さて58号線でもなく、330号線でもなく宜野湾市を普天間基地を避けながら縦断するルートがほかにあるでしょうか。

ほかに適当な路線は無いように思えますが実は昨年、普天間飛行場の東側の土地約4ヘクタールが返還されました。

この土地は普天間基地の東側フェンスを基地内にセットバックさせて民間地との間に市道を建設する事が返還の理由です。

330号線の渋滞回避が最大の目的なのですね。

宜野湾市道11号線の路線予定図

このルートに沿って、あるいはこのルートの地下に代替ルートが考えられるのではないでしょうか。

もしかすると初めから鉄道ルートの為の道路整備なのではないかとも考えられます。

普天間基地の返還が遅れた場合でも、このルートで鉄道を敷設してルートの中心辺りに「普天間駅」を設置しておけば、いずれ普天間返還が実現すればすぐにでも普天間再開発地区を普天間駅と絡めて整備がしやすくなるのではないでしょうか。

やはり、このルートが初めから鉄道ルート目的ではないかと勘繰りたくなるのは必然ですね。

宜野湾市道11号線の航空写真(点線部分)

宜野湾市道11号線の航空写真(点線部分)

 

普天間基地内ルートの代替ルートは?

以上、普天間基地の返還が遅れた場合の3つの代替ルートを考えてみましたが、やはり街づくりのためには普天間基地内を通るルートを実現させたいですね。

しかし、普天間基地返還が遅れた為に、沖縄鉄軌道計画にも遅れが出る。或いは沖縄鉄軌道計画自体が白紙になるという事はあってはなりません。

そのためにも普天間基地回避ルートは真剣に考えていく必要があるでしょう。

はたして普天間基地内ルートは実現するのでしょうか。

 




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